小唄徒然草1帖

長く、ホームステイ・自粛が続いているので夏向きの小唄を、4曲プレゼントします。
どの唄も、小唄の会で唄われている人気曲です。
どうぞお聴きください。

小唄「腕守」(うでまもり)

川風の渡る涼しき柳橋
褄とる手先 ほろ酔いに
紅をさしたる爪先の
踏む桟橋や 屋根舟に
ひらりと移る 仇姿
透綾(すきや)の肌に風薫る
男嫌いの評判も 
つい堅川(たてかわ)か一の橋
弁天様へ願掛けの
二の腕かけた腕守り


小唄 「あの日から」

あの日から 噂も聞かず
丸三月 出合頭は不忍の
蓮もすがれた片かげり
会えてどうなるものでなし
私もこんなに痩せました
義理の枷


小唄「四万六千日」

逢いたさを じっとこらえて
つりしのぶ ちろちろりん 
風鈴に風は来るのに
今日この頃は 
聞きたい噂も風便り
そうそうあの日は四萬六千日 
仲良く買ったほうずきが
泣いて待てとの謎かいな


小唄「河水」

カラオケ

短夜の いつか白みて
ほのぼのと 咲く朝顔も 水浅黄 
浅き契りの 仇情け 永代橋と寄り添いて
みそぎぞ夏は清洲橋  
中洲の岸による波も思いは同じ三股の
新大橋に風かおる 両国橋の夕涼み 
燈籠流しに灯の色も 流れて続く隅田川
昔を今に映す河水


『江戸祭り』

本祭り 笛や太鼓に誘われて   
白足袋姿 ねじり鉢巻
ワッショイワッショイ 祭りだワッショイ
今年ゃ神酒所で鏡を抜いて そろい浴衣もにぎやかに 
色と酒との両袖を つなぐ廓の染模様 
隅田川さえ 棹さしゃとどく なぜに届かぬ 胸のうち
今宵逢うとの徒(あだ)ごとに 顔も紅葉の祝い酒
頭が音頭で オンヤリョー 
色若衆や手古舞が よい声かけて町々に
江戸はえぬきの 派手姿